とっても話題になっている書籍、「GIVE&TAKE~「与える人」こそ成功する時代~」アダム・グラント著を読了しました。
テクノロジーが発展した今では、昔のやり方が通用しない場面も増えてきていますよね。
そんな現代社会でもどんな人が生き抜いていくことができるのか。
時代を制する人になるための考察と教えがたくさん詰まったこの本に衝撃を受けたのでぞうの感じたことを記事にしました!
人から搾取されることが多いと感じていたり、ギブすることの本当の意味をしたい人に共感してもらえるでしょう。
この本がたくさんの人に読まれるきっかけになったらうれしいです。
5点のことをまとめましたので、この本を手に取る参考にしてくださいね!
3人の登場人物
この本には3人の登場人物が登場しますのでここでまとめて紹介します。
みんな個性的ですが、あくまで主人公はギバーです。
主人公:ギバー(Giver)
お人好しで、人の気持ちを考えることができるギバー。
相手の真意を見極めて、他人のことを比較的正確に判断できます。
時に人を信じすぎたり、共感しすぎたり、はたまた臆病になりすぎて大失敗をやらかします。
脇役:テイカー(Taker)
算段高いテイカーは、基本的には愛想がよくて初対面は好印象。
しかし、利益優先のため、自己本位な考えや他人への要求が多くて信頼を失うこともしばしば。
内心は臆病者で、自分を守るために権威や能力を身にまといます。
ギバーを食い物にすることも…。
引き立て役一般人:マッチャー(Matcher)
バランス型のマッチャーは攻守のバランスが取れた人物です。
基本的に損得は0になるとの考えがあり、状況に応じてギバーにもテイカーにもなります。
ギバーの特徴
ギバーはテイカーに比べて収入は14%低く、被害者になるリスクが2倍で人へ与える影響力が-22%との悲惨な研究結果が出ています。
また、仕事において営業成績を例にとった場合では、テイカーやマッチャーの営業成績はギバーの2.5倍だったようです。
生産性に関しても、おもしろいことに与えていない時に生産性が落ちるそうです。
しかし、生産性が低く、ただのお人好しに見えるギバーですが、最も成功する人もギバーが多いという衝撃の事実!
ギバーは自身の強みを生かすとテイカーやマッチャーをおしのけて大成功を納めることができます。
ギバーは成功者になる最高の可能性を秘めていたのです!
そんな、ギバーさんはなにが得意なのか見ていきましょう。
ギバーが得意なこと
ただ与えるだけと思っていたのですが、ギバーでいることにたくさんのいい効果があります。
ゆるいつながりの有効活用
長い間連絡を取っていなかった、ゆるいつながり、を持った人と久しぶりに連絡を取りアドバイスを求めると、日頃付き合いのある人からのアドバイスより有益である可能性が高いという研究結果があります。
ギバーとの関係が休眠になる場合は関係が悪化したことが原因でないため、再度連絡をとることが簡単で、相手にも喜ばれます。
しかし、テイカーは自身の自分勝手な行動がつながりを休眠させていたなら関係の復活は無理に近いです。
そして、マッチャーはテイカーよりも簡単に連絡を取り直せるがギブアンドテイクが前提なので居心地の悪さを覚えます。
ギバーはゆるいつながりを活かすことができる唯一の登場人物なんですよ!
チームを活かす
どんな場面、例えば一見して個人の力が大きい仕事でも、実際は自分の考えている以上に他人の協力を必要としています。
ギバーの二つ目の得意なことは自分の弱さを知り、他人を頼ることができる点です。
ギバーは、頼りあうことが弱さだとは考えない。それよりも、頼りあうことは強さの源であり、多くの人々のスキルをより大きな利益のために活用する手段だと考えている。
本文より引用
そして、他人を見るときは「視点のズレ」を利用し、他者視点で物事を考えることができるので適切な援助もできるのです。
また、うまくいっている時は他人を褒め、うまく行っていない時は自分を責める傾向があります。
相手は長所を知ることでより成長し、自分も失敗から学ぶので結果的にチームの底上げとなります。
すばらしいですよね。
天才を生み出す
ギバーは天才を生み出す天才。
他者視点で物事を考えることが得意なギバーは、相手がなにを望んでるかを考える能力に優れています。
この能力を上手に活用すると天才を生み出すこともできてしまうんです!
例えば、名ピアニストは全員最初からピアノの才能に恵まれていたわけではありません。
しかし、頂点に上り詰めるために努力を惜しまずいられる環境やマインドセットを与えることができます。
ピアニストの努力とマインドセットが結果的に名ピアニストを生み出しているのです。
好きで努力ができると上達するのも当然ですよね。
実はギバーになることは最高の先生になるということ!
優秀な人材がほしければギバーになるのが手っ取り早いかもしれませんね。
ギバーの隠れた影響力を与える
ギバーは時として相手のことを考えすぎるあまり、テイカーのようにはっきりと意見を言えないかもしれません。
ここで欠かせないのが質問力です。
相手に質問することで対応してもらい、結果的に大きな影響力を周囲に与えます。
例えば、会社に必要で重要な資格取得のために学校へ通う必要があるとしましょう。
しかし、会社を休めないし、授業料が高すぎて交通費もかかる場合はどうでしょう。
テイカーは相手を強引に説得しますが、ギバーは相手が困ることが目に見えるので質問します。
するとどうでしょう、周りの人がちょっとずつ力を貸してくれて結果的に大きな影響力を与えます。
他者に時間やコストを投資することで、相手が努力に値すると信じようとする人間の性質も、加えてゆるりと大きく影響を与えているんです。
ぞうも説得より質問すようになったのですが、驚いたことに結構うまくいくんですよ。
試してみて下さい。
テイカーの避け方
ギバーが成功するために知っておきべき特徴を述べましたが、時としてテイカーの被害にあってしまうこともあるでしょう。
ここでは、そんなテイカーに対するギバーならではの対応を紹介します。
マッチャーに変装
テイカーに対しては、マッチャーになる。
ギバーの他者のことを考えることができる長所で、テイカーの気持ちでなく考えていることに焦点を当ててみましょう。
そして、テイカーの欲求を満たすような解決策を提示します。
これだけで、テイカーの欲求を満たしつつ、ギバーはテイカーを避けることができます。
実はぞうの職場に苦手な同僚がいるのですが、マッチャーになって損得を0にするように心がけていると相手といい距離を保てています。
秘儀、「しっぺ返し」戦略
テイカーに与えてばかりいると、いつしか自分の幸せまでギブしてしまって無気力に…。
そうならないためには、たまにはしっぺ返しをするのです。
3回に2回はマッチャーになり、張り合います。
しかし、3回に1回くらいの頻度で相手の悪い行いを、名誉挽回のチャンスと関係維持もかねて大目に見てあげましょう。
頻繁に名誉挽回のチャンスを与えることができるのもギバーの長所ですね。
ギバーになるには…
ギバーになるのは実はとっても簡単。
「与える」という行動を取ること、以上。
ポイントは2点
- 与えるときは、まとめて与えること
1日1つ与えるより、1日5つ与えて間を空ける方が幸福度が増す - ボランティアなどで与える場合は年間100時間まで
大きなパワーが得られるが、疲労は少ない
ギバーであるという信念は行動の後からついてきます。
そして、自分がギバーであると思った信念に沿うように自分の行動もまた変わります。
これをコミットメントと一貫性といいます。
(詳しくは別の名著である「影響力の武器」を読んでください。詳しく解説されてます。)
明日から5分でいいので与える練習をはじめてはいかがでしょう?
与えることを昇進のような外的な理由のせいにしている場合は自分のことをギバーと思わないので注意
成功するギバーと失敗するギバー
ギバーにも実は2種類のギバーがいます。
他者思考のギバーと自己犠牲のギバー。
両者の違いは自己利益を見失うことなく、自分の意思で与えることを決定しているかどうかです。
ギバーは与えすぎたことよりも与えたことを前向きにとらえてもらえないことに敏感です。
ですので、意味のないことを与え続けた場合などには燃え尽きてボロボロになってしまいます。
疲弊しないために、他者へ与えるのと同じくらい自分の利益も他者への利益と同じくらい優先順位を高めてあげましょう。
まとめ
テクノロジーがものすごい進歩で進化している一方で人とのつながり方が以前にも増して注目されています。
どこで働くかより、誰と働くかが重要になってきています。
そこで、人を動かすことと育てることに長けたギバーの時代到来です。
ギバーでいるというだけで、生きやすくなること間違いなし!
自分の利益にも目を当てるのを忘れなければ、Win-Win以上の効果を自他共に与えることができます。
しかし、テイカーが寄ってきたときはマッチャーになって上手に乗り切りましょうね。
ゾウもさっそく与えることを意識しています。
みんなで豊かな世界にできるといいですね!
See you next time!