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日本で生活するべきか、海外に拠点を置くべきか、人によって意見が分かれますが、海外生活に興味のある方は多いのではないでしょうか?
そんな中、ワーキングホリデーはとりあえず海外生活を経験してみたい方にとってはもってこいの制度です。
そこでこの記事では、2018年に仕事を辞め、カナダでワーホリを経験したかばの体験談をお届けします。
社会人で仕事を辞めてワーホリに行った筆者の体験談
- 社会人で海外生活に興味があるけど、ワーホリってどうなの?
- 社会人でワーホリに行くと、その後の就職が難しいって聞くけど本当?
- 社会人のワーホリってあんまりいい話を聞かないけど実際どうなの?
- 社会人で仕事を辞めてワーホリに行った人の体験談を聞きたい
概要
そもそもおまえ誰だよって方はプロフィールをご覧ください。
かばのワーホリ経験をざっくりまとめるとこんな感じです。
- 行き先:カナダ・トロント
- 期間 :2018 / 4 〜 2019 / 9
- ビザ :ビジタービザ(5ヶ月) + ワーキングホリデービザ(1年)
- 滞在先:ホームステイ(2ヶ月)+ シェアハウス
- 勤務先:カフェ(フロントスタッフ)
かばは最初ビジタービザで入国して、5ヶ月間語学学校に通った後、ワーホリビザに切り替えました。
どうして海外に行くことを決めたの?
かばがワーホリに行くことを決めた理由は以下の3つです。
- 今の仕事をこのまま続けることに疑問を持った
- 昔から海外での生活に憧れがあった
- 海外で仕事をしている友人や国際結婚をした家族から刺激をもらった
今の仕事をこのまま続けることに疑問を持った
かばがワーホリに行くまで勤めていた職場はこんな感じでした。
- 労働環境はそこまで悪くない
(入社当時はサービス残業満載のブラック→年々改善し、辞める頃には残業月20hほど) - 納期に追われるけど、そこそこおもしろい
(新しい製品や技術に携わり、部署をまたいでいろんな人と仕事ができる) - 常にピリピリしていて、同じ部署でも冗談とか言えない雰囲気
そこまで悪い仕事ではなかったのですが、将来ずっとここで働き続ける自分がまったく想像できず、給料がいいからとりあえず働いている感じになっていて、だんだん転職を考えるようになりました。
昔から海外での生活に憧れがあった
かばの父は中学の英語教師で、ALTの先生がうちでホームステイをするのが我が家の毎年の恒例行事でした。
そのおかげか、小さい頃から外国人に対する抵抗感がなく、むしろ外国の文化や生活に興味がありました。
大学生の頃は奨学金とバイトでぎりぎりの生活をしていたので、留学なんて夢のまた夢でしたが、社会人になって奨学金を返済し、ある程度の貯金ができたことで昔から憧れだった海外生活も選択肢の中にあることに気づきました。
海外で仕事をしている友人や国際結婚をした家族から刺激をもらった
アジア圏に出向していた会社の同期の話も刺激的で、今思えばこれもきっかけのひとつだったなと思います。(かばは海外出向ではなく退職を選びました。)
また、かばのいとこのうち2人は国際結婚で、気づけば国際色豊かな家族になっていたこともあり、日本に居続けるのはもったいないんじゃないかと考えるようになりました。
仕事は退職?休職?
新卒から6年間勤めた会社はきれいさっぱり退職しました。
直属の上司からは最後まで海外出向や休職を勧められましたが、前述のようにそこまでして続けたい仕事でもなかったので、辞めることにしました。
海外に行く前の英語力は?
海外には興味あるけど、英語力に自信がなくて・・・という方も多いのでは?
ワーホリ前のかばの英語力はこんな感じです。
- 英語は得意科目で、大学の二次受験も英語(と数学)だったので、英語の成績はいいけど全然喋れませーんという典型的な日本人タイプ
- TOEIC 600(2012年入社当時)
- 仕事では毎日アジア圏の人たちと英語でやりとり(カタコト、専門英語のみ)
- 日常英会話のスキルは皆無
職場では毎日英語を使ってはいたものの、カタコトかつ専門的な仕事だったので使うフレーズが決まっていて、日常英会話のスキルはほぼ皆無でした。
トータルいくらかかった?
かばはワーホリ前に現地の語学学校に通ったので、その分のコストも踏まえると、こんな感じです。
支出
- 初期費用:約100万円
(ビザ、航空券、保険、5ヶ月分の学費、2ヶ月分のホームステイ費 etc.) - 現地での生活費:1ヶ月あたり9〜10万円
収入
- ワーホリ期間中の収入:約185万円
現地で働いたおかげで、実際の出費はそこまで高額ではありません。
なんでトロント?
かばがトロントに決めた理由は以下の通り。
- ワーホリビザが使える
- 英語圏である
- 都市の規模が比較的大きい(=仕事を探しやすい)
- ニューヨークに近い
かばはめちゃくちゃ音楽が好きなので、一番の決め手は「ニューヨークに近い」でした。
ちなみにトロントからニューヨークは、広島 – 東京間と同じくらいの距離で、飛行機だと1時間半程度、夜行バスも走っています。
場所を決めるポイントとしては、自分の好みや直感を信じるのが一番です。
現地で何してたの?
ワーホリ中は、現地のカフェのサーバーとして働いていました。
カフェと言いつつ、サンドイッチやサラダ、スープも種類豊富に売っているところだったので、食材の英語名にはかなり詳しくなりました。
また、約30階建てのオフィスビルの1階という立地だったため、会社のCEOから清掃のおばちゃんまで、いろんな仕事をしている方たちと話せたのがとても楽しかったです。
ちなみに前職(会社員)と似た仕事も一応探したのですが、ワーホリで1年しか働けない、かつカナダの大学を卒業していないので、企業の正社員としての仕事をワーホリで見つけるのは不可能でした。
ホームステイ?シェアハウス?
最初の2ヶ月間はホームステイ、そこからシェアハウスに引っ越して、帰国までずっとそこに住んでいました。
ワーホリに行って驚いた日本とのギャップ
トロントで生活していて、驚いた日本とのギャップは以下の通り。
- みんな楽しそうに働いている
- 牛乳が袋で売られている
- 中国・韓国・日本は基本的にまとめられている
- 夏が超快適!
- 満員電車には乗らない
- 公園が多い
ワーホリで得たこと
かばがワーホリで得たことは大きく分けて5つあります。
- 楽しく働くことを学んだ
- 他人と自分を比べる意味がないことに気づいた
- 自己主張をする訓練ができた
- 日本を客観的に見ることができた
- 英語の発音はそこまで重要じゃないことに気づいた
楽しく働くことを学んだ
日本だと、職場の文句を言いつつも仕事を続けている人って結構いませんか?
トロントではそういう人の割合が少なくて、「今の仕事が好き」とか「自分に向いている仕事だと思う」といった感じで、楽しそうに自分に自信を持って仕事をしている人が非常に多かったです。
北米では転職が当たり前なので、自分が好きになれない仕事だとすぐに転職するのが普通なんですよね。
なので、どの人を見ても楽しそうに働いていて、その雰囲気がとても素敵だと思えたし、人生の大半を捧げる仕事って本来そうあるべきだよな、と思うようになりました。
他人と自分を比べる意味がないことに気づいた
カナダは言わずと知れた多民族国家。
特にトロントは世界中からの移民が集まる都市です。
そんな環境にいると、自分と周りを比較するのが非常に馬鹿らしくなってしまいます。
ワーホリに行く前は、他人と自分を比較して少しでも劣っていたり違っていたりすると自分にコンプレックスを感じていましたが、今はそんな部分も自分の個性だと認められるようになりました。
自己主張をする訓練ができた
日本人は「大人しい性格」とか「自分の意見をあまり言わない」というステレオタイプがありますが、カナダにいてもよく言われました。
しかし、トロントのような多民族国家で生活するには、自己主張がとても大切です。
その理由は、周りはバックグラウンドの違う人たちばかりで「暗黙の了解」というものが存在しないからです。
「私はこう思う」「あなたにはこうしてほしい」とはっきり言葉にして言わないと相手は理解してくれません。
日本の「ちょっとこの人図々しいな」が、海外の「大人しい性格だな」と思われる程度だと考えていた方がいいです。
日本を客観的に見ることができた
現地での生活で感じた日本とのギャップや現地の人の話、現地メディアのニュースなどから、「世界から見た日本」をみることができました。
良い部分も悪い部分も含め、日本にいると絶対に知ることはなかったであろうことばかりです。
例えば、日本って人身事故でよく電車が止まりますよね。
しかもみんなそれに慣れている。「あ、またか。」って感じで。
トロントにも地下鉄がありますが、人身事故は非常に珍しく、もし人身事故があればその日のトップニュースになるレベルです。
それくらい、日本って自殺する人が多いんだなって実感しました。
また、現地の生活を通じて、「日本って(いろんな意味で)整いすぎだな」と思いました。
例えば、日本のスーパーには、形の整った色鮮やかな野菜や果物が1つ1つトレイにのせられてきれいに並んでいますよね。
かばから見ると、あの整い方はかなり異常に思えます。
その野菜や果物にどれだけの農薬が使われ、どれだけのラップやトレイが消費され、どれだけの売れ残りがそのまま破棄されているのか考えたことがあるでしょうか?
トロントのスーパーは、傷がついているものや形が変なものも普通に売られていますし、買う側もそこまで気にしません。
環境やエコに対する考えも、日本よりカナダの方がだいぶ先進的です。
日本のきれいさとか清潔さは長所でもあるんですが、時折それが過剰すぎて、「そこまでしなくても・・・」って思うようになりました。
英語の発音はそこまで重要じゃない
トロントを選んだ理由のひとつに「訛りのないきれいな英語を話せるようになりたい」という思いもありました。
しかし、トロントで生活をしてみると、実際にはいろんな訛りを持った人たちが住んでいて、英語の発音がそこまで重要じゃないことに気づいたんです。
英語はただのコミュニケーションの手段の1つであって、大切なのは相手と意思疎通ができることなんですよね。
相手とコミュニケーションを取ることができれば、最悪英語じゃなくてもいいってことです。
ワーホリに行く前の私は「発音を間違えると恥ずかしい」などと完璧を求めすぎていました。
日本人特有のカタカナ英語だって、自分のバックグラウンドの一部だと思えば、そこまで悪くないんじゃないかなと思います。
ワーホリ後は何しているの?
会社で務めることに疑問を持ったので、帰国後は個人で働くのがどんなものなのか試しています。
具体的には、帰国後すぐにクライドワークスやランサーズに登録して、Webライターとして仕事を探しました。
これまでいろんな分野のライティングをしましたが、現在は、英語学習系のサイトを運営されているクライアントさんと継続的にお仕事をしている状態です。
元々国語が苦手で理系に進んだくらい文章に苦手意識があったんですが、コツコツ書くのが自分には意外と向いているようで、自分の知らなかった分野を開拓することができました。
ぶっちゃけ社会人でワーホリってどう?
個人的にはワーホリをするなら学生より社会人の方がおすすめです。
その理由は主に4つあります。
- 仕事のやり方やお金を稼ぐことの大変さを知っているので、仕事の理解が早い
- 金銭的に余裕があり、いろんなことにチャレンジできる
- 時間を大切に、危機感を持って行動できる
- 人生経験があるので話のネタに困らない
語学学校で周りを見渡しても、国籍問わず「この人は学生だな」「あの人は社会人だな」というのが大体行動パターンでわかります。
社会人は自分で稼いだお金で来ていますし、時間に限りがあることや時が経つ速さを自覚しているので、「今を無駄にしないぞ」という危機感を持って行動している人が多かったです。
また、社会人としての経験があるので、「仕事とはなんぞや」というのをわかっていますし、仕事の理解が早かったり、話のネタがたくさんあったりと、学生にはないアドバンテージが多いです。
ワーホリで後悔していることは?
ワーホリで後悔していることは以下の4つです。
- もっと積極的に行ってよかった
- 語学学校は繁忙期を避けるべき
- 荷物はあまり持っていかなくてOK
- ホームステイは食事を重視すべき
もっと積極的に行ってよかった
語学学校で積極的に発言したり、職場でもっとたくさんお客さんに話しかけたり、シェアメイトともっと会話したり、もっともっと積極的になればよかったなと思っています。
もし、もう一度ワーホリに行けるなら、最初からがんがん話しかけていきたいです。
語学学校は繁忙期を避けるべき
かばが現地の語学学校に通ったのは、4〜9月。
一番生徒数の多い時期に行ったので、クラスの生徒数が聞いていたより多くて驚きました。
特に夏休みは生徒数が増えすぎて、地元の小学校の教室を借りて授業をするほど混雑していました。
秋、冬は生徒数がかなり少ないそうなので、それだともっと集中しやすく、先生たちとも深い話ができるのではないかと思います。
荷物はあまり持っていかなくてOK
渡航時の荷物は比較的少ない方でしたが、それでも「これ持ってこなくてよかったな・・・」というのがたくさんありました。
トロントのような比較的大きな都市であれば、大体のものは現地で揃えられるので、持っていくものは最低限でOKです。
ホームステイは食事を重視すべき
正直、かばのホームステイ先は”ハズレ”でした。
「フレンドリーな家庭でお願いします」とリクエストしていたのですが、ホストファミリーとの会話はほぼありませんでしたし、食事がひどすぎて、体調を壊してしまいました。
渡航したすぐは時差ボケもありますし、1ヶ月くらい経つまでは新しい生活にまだ体が適応していないので、精神的にも身体的にも体調を崩しやすいです。
かばがまたいつか初めて行く国でホームステイをするなら、確実に「食事重視」で選びます。
まとめ:ワーホリは海外生活を経験してみたい人にはぴったり!
この記事では、トロントにワーホリに行ったかばの体験談をお伝えしました。
かばはワーホリに行って良い経験ができたので、社会人のワーホリには賛成派です。
社会人だからどうというよりも、結局は自分次第なんですよね。
海外生活を経験するのに、ワーホリはすばらしい選択肢だと思うので、そういった方の参考になればうれしいです。
それでは、See you soon!